「セブンス・ヘブン」の記録が必要になって、HDの中から引っ張り出す。もう8年も前か。企画書とかデザイン案とか連絡簿とかいろいろ出てくる。ああ、えらく苦労したんだなと改めて思う。そんな経験の積み重ねで、今の同人ゲーム制作が成り立っているのだろう。今の製作環境は、きっと、一朝一夕、いや、「石の上にも三年」でも得難い貴重な財産なのだ。
以前は食べることよりもゲームしたり女の子を描いたりする方がずっと楽しかったのに、最近は食べることに幸せを感じる。年取ったのかな…と思ったけれど、これは年寄りが食べるものじゃないよね。
色分けを決めたところで、FAの塗りに入る。
公式設定なんかあってないようなものなので、オリジナリティーを出せるのは嬉しい。
何度見直しても、新しく誤字や不具合が見つかる。それらの修正に加えて、不足したり不適切だったりする表現を改めていく。「察してくれ」は通用しないと肝に銘じて…。
フレーム・アームズ…。
出来上がった素体を手に取ると、いろんな想像がわいてくる。このメカは、こんな働きをするんじゃないか?とか、じゃあ、こんな装備を持っていてもいいんじゃないか?とか。色は…、これじゃないよね、とか。想像した装備は、コトブキヤでカタログを見ると、それに近いものがちゃんと製品化されている。
ACでよくやった「オリジナルメカの妄想」、その部分に特化した遊具と言えそうだ。公式の設定が最小限に抑えられているので、妄想の余地が多く残されている。
買ったときにはなかったワクワク感が…。
謀ったな、コトブキヤ。
フレームアームズ(以下FA)という存在を知ってから、店頭に置いてあるのを気にして見るようになった。
どれもカッコいいけれど、いま一つ惹かれなかった。無難にイケメンすぎる…。
アマゾンで調べてみると、気になるデザインのが、たった一つあった。これは、売り場にはなかったはずだ。こいつだ、私が求めていたのは、こんなやつだ!
すでに何周目になるかわからないバグチェックを遂行中。
既読スキップを入れたが、手を加えたらその分だけ不具合が発生している。
作っているときはもちろんミスのないつもりでやっているわけだから、…なんというか、始末に悪い。
最近新たに採用された仕事機材に、私以外、誰にも名前を覚えられないものがある。
上司「あれだよあれ、何だっけ」
Y「1号、モノ・スティンガー」
上司「ああ、それだ、それ」
前作「人形」では、「プレイヤーに親切」という嬉しい評価を多く頂いた。ゲームオーバーになってもすぐにやり直せる、というのがその主なところだったようだ。
今作にはゲームオーバーはあまりないが、プレイヤーへの優しさは引き続き追求したい。
誰も使ってないし…と、1年ちょっと前にチャットを閉じた。
先日書いたように、ユーザー間のコミニュケーションの場はSNSが主になっていて、個人サイトのBBSやチャットは大方その役割を終えている。それはきっと確かだ。
でも、SNSはなんだか楽しくない。今日、それに関する他所の記事を読んで確信した。SNSはやっぱり楽しくない。数えきれないほどの人がみんなそれぞれ情報を発信しているのだけれど、すごく目立つ発言などでなければ、かき消されてしまう。まるで大海原に向かって叫んでいるようだ…。多少のことでは振り向いてもらえないから目立ちたい行動がエスカレートして、反社会的な行動を載せてしまう人もいるのだろう。たくさんの人とつながっているのだけれども、みんな孤独な感じがする。
チャットで「お腹すいた」といえば、「お昼食べなかったの?」とかリアクションが来る。でも、ツイッターなどのSNSでそれに反応する人はまずいない。チャットは、古き良き時代、なのかもしれない。でも、ここに有って良い気がする。誰も使わなくても。
また、これはAC4が発売されたあたりのことだが、大規模なコミニュケーションサイトやフロム公式の掲示板が登場した。絵に関してもピクシブが普及した。ユーザー間のコミニュケーションを個人サイトが担う時代は、もう何年も前に終わっているのだ。
個人サイトの管理人もまた、企業の運営する大規模コミュニケーションサイトに参加しなければ、趣味人の輪から取り残されるのは必然だった。やや気づくのが遅かったが、今からでも遅くはない。
私は「工房」の中でサイトの番のみをするのはやめ、外へ出ていく。既に「フリーム!」様へは参加を果たした。外のサイトで、もし私の作品を見て興味をもってくださる方がいれば、工房へ見に来て頂きたい。ACコンテンツを商品としてお客を待つ「AC限定のファンサイト」から、薬師寺ヤスヲの作品に興味をもってくださった方へ向けた「薬師寺ヤスヲのサイト」へ、今、大きく舵を切る。
「YYのAC工房」のACファンサイトとしての活動は、実質LRまでで終わっていたのだろう。「薬師寺診療所」の後、AC4の発売に合わせて再開したものの、それはサイト設立時のようなAC愛によるものではなかった。サイト更新の話題確保のためであって、既に目的と手段が入れ替わっていたのだ…。もちろん、AC4シリーズもACVシリースもとても楽しかったし、オンラインで一緒に遊んでくださった皆様には感謝しているし、その気持ちに偽りはない。しかし、その裏には常にサイトを更新しなければならないという使命感というか重圧があった。重圧に感じるようでは、趣味サイトとしては、もう破綻していたのだろう。
そして今、もう、据え置き型のゲーム機の前に座る機会のないことが、明らかになってきた。それは即ち、ACファンサイトとしての「工房」はもう更新できないことを示していた。それはそれでやむをえないとして、このまま更新が途絶えたまま墓標にしようかと思っていた。
しかし。工房が墓標となっても、私は生き続けている。ACをやらず無趣味で生き続けるのか?それは、「ACファンサイトを運営する以上、AC以外の趣味は持つべきではない」という、自らがかけた強い呪縛によるものだった。同人ゲームを作ってはいるが、その中には必ず「AC的な何か」を入れることで免罪符にしていた。
先日、サイトトップにガンプラを貼った。それが、呪縛を破る一撃となった。私は、このサイトで、AC以外の活動をしてもいいんじゃないのか!?
そして、わりかし早く復活する。