パチ組みレビュー

TOPに戻る

目次に戻る


X-2/X-7
■X-2 白虎(BAIHU/バイ・フー)

「あえて、フレームアーキテクトを使わない兵器を作ってみよう!」という研究者の挑戦心から生まれた機体です(ぶっちゃけ)。 作ったのは、東アジア防衛機構キョウト研究所のカワダ・シン博士。しかし、防衛機構の下で行う研究である以上、上層部の意向に逆らえず、結局、胴体の一部にフレームアーキテクトを使うことになったようです。
その特性上、図らずして、フレームアーキテクトを無効化する「TCラミネートシェル」へ対抗できるのではないかと期待されましたが、少なくとも登場してしばらくは、そんな戦闘の記録はない様子です(037

「外伝」とのことで、フレームアームズの世界の正史ではないのかもしれませんが(FAOB、影虎(YINGHU)の取り説に、本機の活躍の様子が描かれています。
パイロットはゲルド・ヒュンテ。自称「クラッカー」で、人を殺すのは主義ではないというキャラクターです。隠密行動をとり、宇治川(京都府)近くで輸送中であったヤクトファルクスの奪取に挑みました。しかし、影虎の妨害にあい、同機の撃退には成功したものの、目標の奪取には失敗しました(039

キットは驚きの大型機です。フレームアーキテクトを胴体に使ってはいるものの、構造的にほぼ関係ありません。設定どおり、「仕方ないから使った」感ありありです。「フレームアーキテクトに装甲を貼りつけるだけの、簡単組み立て」という、フレームアームズの特徴を完全に無視しているので、組み立てにはそれなりに手間がかかります。
それゆえに、フレームアーキテクトの抱える「脆さ」は改善に克服されています。広い関節可動域とその稼動に耐える頑強さを両立しています。細身のプロポーションもなかなかにカッコよく、設定どおり「たまにはフレームアーキテクトなしで!」という気分転換にももってこいの、良キットです。

■X-2 影虎(YINGHU/イン・フー)

白虎の色違いで、手足に追加装甲や武器が追加されています。取り説には開発経緯などの設定は記されておらず、何者なのかはユーザーの想像に任されています。正確な型番号も不明で、「X-2」はあくまでマイナーチェンジ機であろうという想像の上で記載しました。

取り説にショートストーリーがあり、白虎を駆るゲルド・ヒュンテへの妨害機として登場します。挙動から、登場者は判断力の高い聡明な人物と想像されますが、正体は謎のままに終わります(039。「影」に相応しいとも言える顛末です。

写真のキットは、ショートストーリーの登場機をイメージしてカスタマイズしました。頭部にはコトブキヤショップ限定で零虎に付属する追加装甲を加えました。手にしたライフルはM.S.G.「ウェポンユニット09 ニュースナイパーライフル」です 。

■X-2Z 零虎(LINGHU/リィン・フー)

リベルタによる、白虎の正式採用型です。量産には不向きで指揮官機として運用されました(045
キットには、影虎と同じ追加装甲に加え、頭部にも追加装甲が付いてきます。白虎、影虎についていた武装も全て揃っており、カラーリングも合わせ、白虎の「Ver.F.M.E.」とも言えるフルセットになっています。


■X-7R 玄武(XUANWU/スアン・ウー)

カワダ・シン博士が白虎と同じ発想で作った機体で、こちらは量産化を視野に入れたもののようです(040
白虎を肥大化させたような大型機で、組み立てにやはり手間がかかります。白虎と同じくフレームアーキテクトをほぼ無視した構造になっていて、それゆえに関節が強固で、自立はもちろん、動かしても簡単には分解しません。「四八式一型 輝鎚」を筆頭とするフレームアームズの大型機は、関節の強度が問題でした。玄武は、その中で一つの到達点と言える機体かもしれません。


■X-7R 冥武(MINWU/ミン・ウー)

取り説に武器以外の設定の記述がなく、その武器の記述も「X-7R 玄武」のコピペで実質的に全く情報がないという、ある意味、珍しい機体です。型番すらないのですが(043、「X-7R 玄武」の色違いと推察し、同じく「X-7R」としました。
キットは「X-7R 玄武」の色違いで、新たに多数の小さなデカールが付属しています。成型色が「影虎」と同じで、同機とのミキシングを想定したと推察されます。