パチ組みレビュー

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SA-17
■SA-17 ラピエール

SA-16 スティレットは対アントとして優れた戦績を示しましたが、中〜近距離での損害も目立ちました。これに対応すべく、狙撃能力とそれに必要な滞空安定性能を持ったFAとして、本機は開発されました。スティレットが戦闘機なら、本機は戦闘ヘリに例えられています。高い能力を示しましたが、製造期間とコストがスティレットの2倍以上かかり、量産されませんでした。ツインテールのように見える頭部レーダー「シュヴー」の能力を生かし、主に隊長機として運用されたようです(007, 011

ストーリーではロイ・エイラム少尉がこれに登場、NSG-12α コボルドに包囲されてピンチになりますが、突如乱入したSA-17s ラピエール ゼファーの活躍で窮地を脱します(011

キットは、シリーズ屈指の問題児(女性型だから問題女児?)です。まず、パッケージのイラストは、なんだかイカツいのにオッパイばかり目立って、カッコよくも可愛くもありません。そして、組み立てれば、とにかくポロポロ外れます。接着を一切しなければ、組んでいる最中から崩壊していきます。「バラシては組む」といわれるFAですが、このキットばかりは接着剤を使った方が良さそうです。また、ブースターなどの構造物がギッシリ、干渉しないギリギリのところに組み込まれるので、細身ながら可動性が絶望的です。ちょっと色っぽいポーズさせてみようとか思ったアナタ、諦めるか改造するかのどっちかです。
でも!しかし、しかし!
干渉しないギリギリの設計は、緻密なデザインの裏返しです。崩壊と戦いながら組み上げたら、その美しさに惚れ惚れします。パッケージのイラストからは想像できない、細身の女性らしいプロポーションで完成します。そのデザインの完成度の高さは、オレームアームズとして改造したくても、どこに手をつけていいのかわからないほどです。もしパッケージイラストから敬遠していたなら、ダマされたと思って、いっぺん組んでみてください。お勧めのキットです。

■SA-17s ラピエール ゼファー

FAは様々なバリエーション機が活躍し、SA-17 ラピエールも例外ではありませんでした。数あるラピエールのバリエーション機のうち、特に突出した戦果を示したのが、この「ゼファー」です。ワンオフのカスタム機で、外見はほぼ同じながら機動力が強化され、「奇襲と格闘」に長けています。単機で激戦区に乱入、「疾風のごとき電撃戦」で敵を蹴散らし仲間を助け、どこへともなく立ち去ります。パイロットは「今朝霧スミカ」と名乗る女性であること以外、所属を含め一切不明。両手の短銃に見えるものは「隼戒」と「穿月」と呼ばれるリニアレールカノンですが、その製造元も不明です(011

ベイルゲイト降下艇攻略戦においてNSG-04θ ヴァイスハイトθと交戦しますが、敵のベリルショットライフルに胴斬りされ、最期となります。コクピットを含む上半身が敵に回収され(S01、その後に敵として現れたNSG-X2 フレズヴェルク=アーテルには、今朝霧スミカの「生体パターンが用いられ」ていました(PWE。これが、どういう技術なのかは現時点で不明です。アーテルは地球側のFA開発・生産に関わる要所を狙ってピンポイントで襲撃をかけてきます。これは、今朝霧スミカがFA創成期の開発に関わった人物であったためと考えられます(MSM3, PWE

キットはSA-17 ラピエールの色違いです。後ろ襟の形と武器以外には、全く違うとことはありません。