パチ組みレビュー

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RF-Ex
■XFA-CnV バルチャー

「劣性に追い込まれた地球側に加勢する、月側のFAがいる」。それは「鳥」の形へ変形し、いつしか「バルチャー(ハゲタカ)」と呼ばれた…。

地球側の前線兵士の間で流れた、この噂。その正体が、ウィルバーの駆る、この機体でした。
中央ヨーロッパでの降下艇基地攻略作戦の後、地球防衛機構内の「急進派」、すなわち敗北主義の反逆者たちの謀略で、ウィルバー少尉はクビになってしまいました。「急進派」は、できればウィルバーを死なせてしまいたかったのですが、計略のミスが重なり、クビが精一杯でした。ところが、やはりというか、これが「急進派」の命取りになります。
「急進派」は月側に内通して技術供与を受け、秘密のFAを建造していました。ところが、これは「黒い森事件」でウィルバーに目撃されてしまい、内通の証拠として挙げられる前に、解体せざるを得ませんでした。
さあ、クビにされて黙ってはいられないウィルバー。この解体された秘密のFAを拾い集めて、自分オリジナルの機体に改修し、あちこちの戦場に乱入したのです。それが、この「バルチャー」でした。奇妙なFAの噂はあっという間に広がり、「急進派」の謀略は陽の下にさらけ出され、遂に防衛機構内から駆逐されてしまうのでした(028

このキットですが、人型からハゲタカ型へ、一部差し替えで変形します。顔に小さいパーツがある以外は組み立てやすく、顔の色分けが不要なら組み立てやすい顔パーツも別に付いているので、良心的です。ちなみにこの顔パーツ、初期不良でハメ込み穴が開いていなかったというスキャンダルがあり、もしこの穴ナシパーツを持っていたなら、プレミアがつくかも?
写真のキットは、「ハゲタカ」の目のほか、くちばしと顔の線を部分塗装しています。

■XFA-CnV バルチャー エナジーウイング

コトブキヤショップ限定で付属した「特殊メッキ加工」のパーツを使用したものが、こちらです。
月側との戦いで、バルチャーがこの姿になることがあったのかは不明ですが、ピッカピカでカッコいいです。


■RF-Ex10 バルチャー改

「急進派」が駆逐された後、ウィルバーは「民間協力」という立場で、地球防衛機構へ再び受け入れられました(031, S10。「XFA-CnV バルチャー」は機構により解析され、若干の改修を受けて「RF-Ex10 バルチャー改」となり、彼に戻されました。両肩に「サイドスラスター」とその外側に「エクステンドブースター」が加えられ、航続距離が伸びています。「エクステンドブースター」は戦闘に入る前に切り離すようです。また、試験装備として「ベリルマチェット」を両手に装備しています。「XFA-CnV バルチャー」のかかとについていた「べリルベーン」を基にした近接戦闘用兵器で、テスト後は「YSX-24RD/NE ゼルフィカール/NE」の「光波射出機」に転用されたようです(031, S04

劇中、ウィルバーは本機を駆り、南欧バルデナ区の降下艇基地攻略戦へ救援に駆けつけます。基地を防衛していたヒルツ機を撃破し(031、機構の部隊は基地に進駐しました(S10。装備していたベリルマチェットは、このタイミングで機構へ回収されたようです。
そこへ、単機で急襲をかける敵がありました。蘇った月の鬼神、「NXG-X3 フレズヴェルク=ルフス」です。装備不十分で味方の支援も受けられないままに、ウィルバーはこれに本機で相対しました。しかし全く歯が立ちません。辛くも生還しましたが、本機は甚大なダメージを受けてしまうのでした(S10

キットは「XFA-CnV バルチャー」の色違いに、肩装備と武器が追加されたものです。肩装備には3mm穴が充実しているので、遊びの幅が拡張しています。

■RF-Ex10/S ワイバーン

「NXG-X3 フレズヴェルク=ルフス」の攻撃で中破した「RF-Ex10 バルチャー改」を、宇宙戦闘用に修復、改装した機体です。
地球側は月面プラントの攻略戦において「NSG-Z0/D マガツキ」や「NSG-Z0/E ドゥルガーI」、同強化型に蹴散らされ、急遽増援が求められました。しかし、主力の「JX-25F ジィダオ」は生産が間に合いません。そこで、「JX-25F ジィダオ」への換装の適応外とされていた、いわばハミダシ者の機体を、宇宙用に改装して送り出すことにしました。その一つが本機となります(034

劇中、ウィルバーは本機を駆り、新兵器「アーセナルアームズ」の輸送の任に当たります。そこへ追撃をかけてきたのが、例によって「NXG-X3 フレズヴェルク=ルフス」です。しかも5機。
単機でも強力極まりなかった「ルフス」が5機です。これまでの戦闘で考えれば、絶望しかない状況です。ところが、新兵器「アーセナルアームズ」を手にしたウィルバー、僚機と共にこれを撃滅します。地球側と月側のミリタリーバランスが逆転した、決定的な瞬間でした(034

キットは「XFA-CnV バルチャー」の色違いに、差異分のパーツが入っています。注目すべきは肩パーツで、多数の3mm穴と可動性のあるアームがついています。オリジナルの組み替えにはもってこいのキットと言えるでしょう。新武装の銃剣「フラガラック」はカッコいいです。
写真は「アーセナルアームズ」の一種の「べオイーター」を両手に持たせ、劇中の姿をイメージしたものです。


■XFA-CnV バルチャー 再生機

ガフとリベルタの紛争の最中、西欧ナイラ地区で確認された機体をイメージしました。
「JX-25F/RC ジィダオEA仕様」の取り説によると、当機はリベルタ側に「バルチャー」と認識され、ベリルベーンをはじめとした装備もオリジナルと一致していますが、色はそれと異なり、「ライフル」を装備しています。それから、オリジナルのパイロットだったウィルバーは「俺が乗り捨てた機体が化けて出てきたってわけじゃあるまい」と発言しています(041
ウィルバーが乗り捨てたと考えられる機体は「RF-Ex10/S ワイバーン」です。同機はバルチャーと多くのパーツを共有しており(034、回収すれば「バルチャー」として再生することも可能と考えられます。
多くは想像の域を出ませんが、西欧ナイラ地区で確認された当機は「RF-Ex10/S ワイバーン」からの再生機であろうとし、同キットから作成しました。

その戦いの様子を再現してみたのが、上の写真です。
本機は「必殺の回し蹴り」を繰り出しますが、対する「ジィダオEA仕様(現地改修機)」による電子攻撃が早く、相手を切り裂く前に機能停止に陥りました(041
戦闘中、本機はライフルごと右手首を失っており、それに対応してキットの右腕を加工しています。