パチ組みレビュー

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SX-25/JX-25
■JX-25F ジィダオ

「YSX-24 バーゼラルド」の量産型です。
試作機だったバーゼラルドは「偉い人の拘り」で見た目重視でした。しかし、その量産型として試作された「O(オリジナル)・カトラス」は効率重視で、全く違う外観になりました。効率重視なので量産機として優れた性能を誇ります。
兵器としては文句のつけようのない機体でしたが、偉い人は不満でした。バーゼラルドとは似ても似つかないO・カトラスを、その量産機とは公表したくなかったのです。結局、O・カトラスは生産の承認を得たものの、対外的には「量産型の仕様変更機」と公表されました。
O・カトラスを生産するにあたって、東アジア防衛機構が小変更を加えて名前も変え、実際に生産、実戦投入されたものが、本機「JX-25F ジィダオ」になります(032

キットは組み立てやすくアレンジが容易で、フレームアームズの理念を体現した感じです。足首のポリキャップが弱いのか、自立にやや不安があります。飾り台を使うと良いかもしれません。
■SX-25 カトラス

広報用として特に製造された「YSX-24 バーゼラルドの量産型」です。
地球防衛機構の偉い人はバーゼラルドに似た外観の量産機を期待していたのですが、開発陣はまるっきり無視して、全く違う外観の機体「O(オリジナル)・カトラス」を提出しました。偉い人は不満でしたが、そのあまりの高性能ぶりに渋々Goサインを出します。O・カトラスの仕様や外観を少し変更して生産ラインに乗ったのが「JX-25F ジィダオ」です(032
それをそのまま公表するのではメンツ丸つぶれの偉い人。バーゼラルドの部品を使って、本機「SX-25 カトラス」を製造し、それを「バーゼラルドの量産機」と公表しました。開発系譜は下の様と思われます(PWE, 027, 032, 033, FAファンミーティング in AKIHABARA-KAN


YSX-24 バーゼラルド →(エース用に強化)→ YSX-24RD ゼルフィカール
 ↓
(量産機試作)
 ↓
O・カトラス →(広報用に改造)→ SX-25 カトラス
 ↓
(生産側の都合で小変更)
 ↓
JX-25F ジィダオ → (砲撃戦対応) → JX-25T レイダオ


本機の性能はバーゼラルドよりも全ての面において高く、他の既存のFAとも一線を画しています。特筆すべきは「ベリルダガー」です。T結晶を用いた新技術「TCSオシレーター」、別名「ベリルユニット」は月側が先に実用化し、地球側に対してあまりに一方的な強さを見せつけていました。本機は、その「ベリルユニット」をようやく実用にこぎつけたものです(027

本機はエースパイロットに回され、いくつもの戦場を渡り歩きます。その一つはリロイ・ハロルド准尉に渡り、中央ヨーロッパでの降下艇基地攻略作戦に参加しました。そこでは味方の裏切りにあい大きな戦果を示すことはできませんでしたが、ジャン・B・ウィルバー少尉の命を救い、結果的に地球側へ大きな貢献となりました(027

キットは、ほぼ「YSX-24 バーゼラルド」の色違いです。顔と膝、足の甲のパーツ、両手の武器が新規です。また、股関節が改良されていて股を大きく開くことができます。左手の「ディフェンスローター」は中心部の部品がやや脆いので、組み立ては慎重に。
■SX-25 カトラス 月面反攻作戦仕様

傭兵トルース・ロックヘッドが月面反攻作戦で搭乗した「カトラス」です。その公式のグラフィックはなく、「NSG-Z0/G マガツキ・崩天」の取り説に文章としてあるだけです。そこに示されている機体情報は、「カトラス」に「ブラストシールド」と「EXF-10/53 アーマーグライフェン」のミサイルコンテナが装備されていること、ベリルダガーをもっていること、それだけです(S08

1)ブラストシールドの謎
ブラストシールドは「YSX-24RD ゼルフィカール」の外部装甲を左右一対の盾に組み替えたものです。形は決まっていますが、色がわかりません。本機の前にトルースは「YSX-24RD/NE ゼルフィカール/NE」を使っており、その予備装甲だった可能性を考えると紫かもしれません。しかし、「カトラス」は赤色です。色合いが合わなくはないでしょうか。この世界の常識では見栄えの重要性が異常なほど高いので、そんなちぐはぐな色の機体をエースパイロットに回すとは考えにくいです。ここは、カトラスの色に合わせて塗装を受けたとするべきでしょう。

2)ミサイルコンテナの謎
一口に「アーマーグライフェンのミサイルコンテナ」といっても、それは5種類が左右一対あります。取り説の文面からは、5種類のうちどれをいくつ、どこに装備しているのかわかりません。これは完全にノーヒントですので、見栄えを重視してYYの勝手な感性で装備することにします。

3)ライフルと「ディフェンスローター」の謎
ライフルを持っているかはわかりませんが、どんな敵が何機出てくるかわからない状況ですので、武装を絞ることはないでしょう。右手に通常通り装備とします。左手の「ディフェンスローター」はブラストシールドと装着位置が重なるので、装備できません。2つのダガーに分離して左手と右腰に装備させることにします。

そして出来上がったのが、この写真のキットです。「SX-25 カトラス」にバーサスセットのブラストシールド、「エクステンドアームズ03」からミサイル3種左右一対を組み合わせました。全体に部分塗装を施した後にタミヤのクリアースプレーで薄くて強い塗膜をはり、動かして遊んでも大丈夫にしています。

トルースは多分、こんな強そうな機体で「NSG-Z0/G マガツキ・崩天」に挑んだのでしょう。地球側として当時最強クラスだったと考えられる量産機「カトラス」に目いっぱい武装を追加した機体、それに凄腕の傭兵トルースです。弱いはずがありません。しかし、崩天の前には全く歯が立たず、味方機の救援で命からがら逃げ戻ります。どれだけ強いんだ、崩天…。

■SX-25 カトラス 月軌道艦隊防衛仕様

2度にわたる月面への強襲に失敗した地球側は、月軌道上の母艦に撤退し、地球からの増援を待つことにしました。そこへ追撃機の接近があり、迎撃に出たのがこの機体です。パイロットは、毎度おなじみのトルース・ロックヘッド。連戦連敗中の彼ですが、ここでなお駆り出されるところを見ると、地球側はよほど人材不足のようです。
できることならYSX-24RD/NE ゼルフィカール/NEで出たいところでしたが、整備がまだ終わっていませんでした。SX-25 カトラスにYSX-24RD/NE ゼルフィカール/NEの増加装甲を無理やり取り付けたもので、左腕には試作型光波射出機を装備しています。ディフェンスローターは取り説のグラフィックにはありませんが、持っていたかもしれません。

宇宙艇「サンセット」を発し旗艦「ホライズン」の下舷へ進路をとったトルースは、轟沈する味方艦を目の当たりにします。敵は対艦用に調整された月面の騎士、NSG-Z0/K ドゥルガーIIです。トルース機の接近を察知した敵は、一気に肉薄しその右腕を斬り飛ばします。不利を悟ったトルースは、格闘戦の最中に敵の動きを止め、自機もろとも味方の砲撃により撃破します(030

SX-25 カトラスはYSX-24 バーゼラルドよりも高性能とされます(027。ならば、本機は本家YSX-24RD/NE ゼルフィカール/NEよりも高性能なのかといえば、どうやら、そういうわけではなさそうです。YSX-24RD/NE ゼルフィカール/NEの「中身」は、ただのYSX-24 バーゼラルドではないと推察されます。おそらく、度重なる改修(PWEにより別格の高性能機になっているのでしょう。

キットはSX-25 カトラスにYSX-24RD/NE ゼルフィカール/NEの装備をつけた、お手軽仕様です。左腰の弾倉は外部装甲と干渉するので、取り付け角度を調節しています。
■JX-25T レイダオ

東アジア防衛機構は、重レーザー砲「ACS-14GP」を独自開発したものの、それを載せる機体に困っていました。そこへ「バーゼラルドの量産機、O・カトラス」の生産依頼が舞い込みました。渡りに船とばかり、そのO・カトラスに変更を加え、改装すれば「ACS-14GP」を載せられるものにしました。これが、実際に量産されることになった「JX-25F ジィダオ」です。そして、パーツを組み替えて「ACS-14GP」を載せたものが本機「JX-25T レイダオ」です(032, 033

キットは、ほぼ「JX-25F ジィダオ」の色違いですが、頭と武器が違います。成型色や「JX-25F ジィダオ」のライフルにこだわりがないなら、パーツ数の多いこちらの方が、組み替えの幅が広そうです。

■JX-25E ジェンタオ

「JX-25T レイダオ」の開発途上にあった試作機です。遠距離砲撃を行うため、両肩に大型のレーダーユニットが付いています。本来はこの姿のはずでしたが、コストがかさんだため、月面プラントとの戦いでは「JX-25T レイダオ」の仕様での量産となりました(S11
月面プラントとの戦いの後は、ガフがこの試作機の仕様で量産を始め、同勢力の主力FAとなりました。ガフ仕様として、重レーザー砲「ACS-14GP」は速射性と弾数を強化、反面、威力は落ちていますが、相手にTCシールドを張る者がいないので、それで十分でした(S11
劇中では、本機を駆るガフのレイ・ハンが、水上仕様のジィダオを駆るリベルタのゼラ・アントア相手に大立ち回りを見せます。反面、本機を駆るガフのジャック・ゴルドはレッドファルクスにあっけなく撃墜されます。どんな機体もそうなのでしょうが、性能を発揮できるかは乗り手によるようです(S11, S13, 047

キットは「JX-25T レイダオ」の色違いで、頭と両肩レーダーなどが新規パーツで入っています。

■JX-25F ジィダオ哨戒仕様

「JX-25E ジェンタオ」のパーツを流用した哨戒機です(S11
キットは「JX-25E ジェンタオ」です。取り説では、出っ張った胸部パーツとの併用もできる様子ですが、実際はアタマと干渉するのでできません。

■JX-25F/RC ジィダオEA仕様

「JX-25E ジェンタオ」のパーツを流用した電子戦用機です。両肩の大型レーダーは見た目こそ同一ですが、「サージショックドライバ」という全く別の兵器に改修されています。「サージショックドライバ」とは、リベルタが完成させた、電磁パルスを照射することで対象区域内の機体を行動不能にするという、捕縛用の兵器です。同じく捕縛用の電磁パルス兵器を手にも装備しており(041、相手を捕まえることに全能力値を振り切った特殊な機体と言えるでしょう。

劇中、本機は、戦力に乏しいリベルタが「はぐれFA」を捕まえる作戦で登場しました。「はぐれFA」とは月面プラントの陥落後に制御を失って徘徊するようになった月側FAのことで、捕縛すれば貴重な資源となりました。リロイ・ハロルドが本機に搭乗し、例によってジャン・B・ウィルバーと捕獲作戦に当たりました。ところが、現れたのはガフによって遠隔操作されたバルチャーでした。リロイは機体の頭部や右肩を損傷しつつも、その場で補修を終え、バルチャーの捕獲に成功しました(041, S13, 046
キットは「JX-25E ジェンタオ」の色違いで、頭やハンドガン状の武器が新規パーツで入っています。


■JX-25F/RC ジィダオEA仕様 現地改修機

上記の機体で、頭部と右肩を損傷後に現地で修復を終えたものです。「サージショックドライバ」は取り外され、頭部はハンドガン様の兵器「MWC-18RP」の部品に置き換えられています。
「MWC-18RP」は電磁パルスを発射し敵を機能停止させる電子戦兵器ですが、頭部として置き換えてもその機能は保たれています。劇中、パイロットのリロイはその機能をもって敵の捕縛に成功しました(041
キットは「JX-25F/RC ジィダオEA仕様」で、頭部のみ部分塗装しています。ライフルは取り説に登場したグラフィックに合わせ、「照準機」の部分を「JX-25F ジィダオ」のものに交換しています。


■JX-25F/S ジィダオ特務部隊仕様

「月面プラント攻略戦の間は、少数精鋭で地球上を守ろう」というのが、本機です。特務部隊に配備され、一部はエースパイロット用の「S型」(写真向かって右)に改修されました。本機は戦後も活躍を続け、ストーリーではGAF所属となった機体の活躍が描かれています(049
キットは「ジィダオ」の色違いで、「S型」再現のための武装と頭部、胸部、両肩のブースターが付いています。また、過去のジィダオタイプでは気になる人は気になったであろう「膝の3mm軸」に新規で覆いがついている他、肩関節の構造が改良されて外側へ大きく開くようになりました。


■XFA-CnB ベルクフリンカー

ガフとリベルタの戦乱の中、ガフに対して単機でゲリラ的な攻撃を繰り返していたのが、こいつです。これを駆るのは「オスティナート」と呼ばれる人物で、その正体は先の月面との戦いでの英雄、トルース・ロックヘッドでした。トルースはFAレイファルクスのベリルアーマーを用いることでガフを本来の組織に戻すことを考え、また、そのために、ガフからそれを奪取しようと試みたようです。機体は、破棄されたO・カトラスのサルベージであり、ジェフ・バルノフのサポート下に運用していました
CC215年、ガフのフライブルク基地を単機で叩き潰したところでリロイとレッドファルクスに遭遇、これを契機にリベルタ側の戦力となったと見られます。その後はガフの本部攻略戦に参加、重要な役割を果たしました。(054

キットは「レイダオ」をベースに色、頭、胸、翼、武器などを追加・変更したものです。
2017年10月に公式サイト(OFFICIAL BLOG)で「作例」とした掲載された「O・カトラス」を、色や武装は違え、パーツ選択でほぼそのままの形で再現することもできます。