SP-E4

〜PSACに、全てを懸けた男たち〜
YYの旅行記です。

本サイト立ち上げ当初、私は、旧ACの対戦をがんばる人たちが好きではありませんでした。
だって、

・口は悪いし、礼儀知らずで
・下手な人を馬鹿にするし
・新作が出れば文句ばかり言うし
・ビジュアルACなんか鼻にもかけないし

どうして、そんなに勝ちにこだわるんだろう。
ゲームなんだから、楽しく遊べればいいじゃない…?


1-ぶらり関東

9月24〜25日は、久しぶりに連休で暇でした。
24日は午前からももグレ様が新潟で大会を予定されていますが、23日深夜まで予定の入っているYYは、それには間に合いません。
はて。

PSACで「イレギュラー」と呼ばれ、伝説的存在となったUさん(仮名)と、数ヶ月前からチャットで馴染みとなっていました。
YYの偏見(?)と違い、紳士的な好人物でしたので、突然ながらこの人に会いに行くことにしました。
突然の襲撃予告に、面食らった風のUさんでしたが、快諾。
場所は関東圏ですので、久しぶりに秋葉原で同人ゲームも調達することにします。
既に、他の初代系レイヴンたちも集まる予定との事でしたので、他のレイヴンたちにも会うチャンスです。
プレイするACは、MOAとAC3とのこと。
Uさんは初代系レイヴンですから、納得納得…。

でも、YYは、MOAもAC3も、対人用の機体、作っていませんからー!
残念!


24日はそれでいいとして、YYは泊まりで25日まで滞在するつもりでしたから、25日は何をして遊びましょう。
チャットで聞いてみると、Uさんは言いにくそうに…

美少女フィギュアのイベント。
ぶはー(笑
美少女フィギュアには手を出したことのないYYですが、あんな絵ばかり描いているYYです。飛びつかないわけがありません。
ACより、むしろメインはそっちで、出撃決定(ぁぁぁ


2-出発

24日朝、少し早起きして出発。
空港へ向かう途上のファミレスで朝ごはんです。
注文がなかなか出てこないので、ケータイから「工房」のチャットに入ります。
チャットには、ますかさんが入っていました。
朝でもチャットに人がいるのは、なんだか嬉しいです。

「今から東京なら、ケータイの電池使っちゃって大丈夫ですか?」

と、ますかさん。
確かに、YYのケータイも古く、電池も切れやすくなってましたので、充電器も持ってきています。

大丈夫、大丈夫w

朝食を済ませ、空港でお土産を買ってフライト。
関東は、九州と段違いに空気が乾いています。口を開けたとたんに唇が切れました。流血(涙
Uさんとケータイメールで連絡を取りつつ、待ち合わせを秋葉原駅に設定し、そちらへ向かいます。
顔を知らない者同士の待ち合わせは、ケータイがなければやってられません。
予定より5分早く、秋葉原駅に到着。

「今からそっちへ行きます。」

と、Uさん。

しかし、そこで、ケータイの電池が切れました。

バカなァ!!

幸いにして、Uさんの連れのBさん(仮名)が九州で顔なじみでしたので、合流に成功。
手早く店を紹介していただき、目的のブツをGET。

ところで、これは18禁なんでしょうか…?(知らずに買うな


3-PSACに、全てを懸けた男たち

Uさん宅に着き、早速MOA対戦開始です。
アーマードコア・マスターオヴアリーナ。
数多くの伝説を残し、YYも例外なくはまった名作です。
しかし、常に最新作を追っていたYYにとっては、既に過去のものでした。

対戦用の腕もデータもないので、対戦を尻目に、UさんのPCからUさんのお絵かき掲示板にお絵かきです。
これ、前からやってみたかったんですよね。
←ネタは、買ったばかりで未プレイの「ひぐらし」。パッケージを参考に描きました。
でも、人の見ている前で描くのが、これほど恥ずかしいものとは知りませんでした。

「なんというか、ムネが、凄いですよね〜。」

きゃー(赤面


対戦画面をちらちら覗くと、そこには想像を絶する戦いが繰り広げられていました。
神業としか思えない的確な位置取り、先の読めない斬撃技の応酬、FCSより正確なロケット。
そして、乱暴な口やり取りの数々。

「へっ、バカメ!」

「くそぉー!殺してぇー!」

そして、口頭での熾烈な騙し合い。
ももグレ様の対戦会なら、即退場決定です。
普通に話している時はいたって紳士的な方々ですが、対戦中は人が変わったようです。

でも、凄く楽しそうです。みんな、生き生きとしています。

乱暴な口のきき方は、相手を怒らせて乱す戦術。
「弾切れ」などの虚言も、全ては勝つためのもの。
ここでは、勝つことが全てでした。
聞けば、かつては負ければ散々に貶められた上に、過酷な罰ゲームが待っていたということです。
礼に始まり礼に終わる、ももグレ様の対戦会を剣道に例えるなら、ここはさしずめボクシングといった所でしょうか。
対戦前ににらみ合い、敵愾心をあおり、あらゆる手段をもって、相手を本気で殺すつもりでかかる。
一切の飾りのない、むき出しの闘争心。

夕食には、トンカツを頂きました。
UさんとBさんは共同で500gの特大カツに挑戦。これは見ものでした。カツもとても美味しく、大満足です。
その席で、Uさんが、コントローラーを握る左手を見せてくれました。
親指の付け根の筋肉が、異様に発達しています。指を閉じるだけで力瘤ができるんです。
生半可な訓練では、こうはなりません。
彼らを、ここまで駆り立てるものとは、一体。

翌日、イベント会場へ向かう電車の中で、Uさんは好きなバイクの話をしてくれました。
バイクで、200キロも300キロも出すんだそうです。
他のバイクに抜かれれば、抜き返す。
交通法規、とか、事故れば死ぬ、とかは、関係ないんです。
勝つことが全て。その前には命さえも軽く感じられます。

そこで、
「ああ、そうか。」
と。

彼らにとっては、勝つことの価値が、命よりも人生よりも重いんだ、と。
彼らにとっては、PSACは、青春の全てであり、命そのものだったのだ、と。
見せかけでない、ただひたすらに純粋であることの美しさ。
そこで、初めて、彼らを「かっこいい」と思いました。
そして、彼らに対して、偏見を持っていた自分を、心から恥ずかしく思いました。

「AC2、出なければよかったのに…。」

「新しいのを楽しんでいる人たちもいるから…。な。」

自分たちが命をかけたものが、世間から忘れ去られようとしている。
その悲しさ、せつなさが、痛いほどわかりました。
そして、それを受け止め、新たなレイヴンたちに道を譲る潔さ。

あなたたち、涙が出るほどカッコいいです。

レイヴンたちも世代が代わり、PSACを知らないレイヴンも多数派となりつつあります。

でも、決して忘れないで下さい。

PSACに、全てを懸けた男たちがいたことを。



「貴様如きが、わかったような事を言うな。」ですって?
そうですね。ご気分を悪くされたのなら、ごめんなさい。でも、応援くらいはさせてくださいね。


4-蛇足!萌えに全てを懸けた男たち

よせばいいのに、25日のメインイベントのお話です。

イベント会場の正確な場所は知りませんでしたが、駅を降りた所で、イカニモな集団が見えたので、迷うことはありませんでした。
で。

美少女フィギュアが!
もう、それはもう、所狭しと。
そして、会場に充満する、異様な熱気。
この日本に、こんな世界があったのかー!?
等身大のフィギュアとか、アリエマセン。それってつまり、マネキンじゃないんですか!?(狂

耐性のないYYは熱に当てられ、会場を迷走、挙句迷子に。
熱暴走しつつ会場を後にし、モデルガン店にも連れて行ってもらいました。


いや〜。イイですね〜。 (ぶち壊しエンド


キャラクター画像:TYPE MOON 「月姫」