AC4-E5
〜オンライン戦に寄せて〜
AC4でオンライン戦が標準となったことで、これまでのACシリーズにはなかったことがいくつも生まれています。管理人の思いを記します。
はじめに
初代からAC3までは、対戦といえばメモリーカードを持ち寄っての、いわゆる”オフ会”でした。
ACを愛するもの同士が一所に集い、めいめいの愛機を披露し、戦い、それぞれの思いを語らう、それが対戦でした。
実際に顔を合わせることで、人と人の温かみのある交流が生まれていきました。対戦に止まらず、町へくり出したり杯を交わしたりという光景も少なくなかったでしょう。
SLに入り、モデム戦が可能になりました。対戦に集まれない遠隔地の人も対戦に参加できるようになりました。
回線が上手くつながらなかったり、モデムそのものを持っている人が限られたりと、制約はありましたが、これをきっかけに生まれた交流もあったに違いありません。
AC4。遂にオンライン対戦が標準となり、いつでも好きなときに対戦が楽しめるようになりました。
ところが、実際に顔を合わせることのない対戦で、対戦マナーの問題、思いのすれ違いなど、新たな問題が生まれてきています。
オンライン戦に寄せて
AC4のオンライン戦で、実際に起こっているいくつかの事例について考えてみましょう。
あくまで管理人の私見ですので、納得できないこともあるかと思いますが、ご容赦を。
1)強パーツ・強アセン
ACシリーズ通して必ず存在する、強パーツと強アセン。
これが必ずといっていいほど問題になります。
なぜ、問題になるのか。それはACの持つ多面性によるものでしょう。
アセンブルで自分だけのACを構築するという楽しみ方。そして、対戦での勝利を目指す楽しみ方。
この二つが、シリーズ始まって以来、常にせめぎあっているのです。
もちろん、この二つが両立できればそれ以上のことはないのですが、残念ながらそれができた記憶はありません。
問題の解決には、まず「自分がどちらの楽しみ方なのか」をはっきり決める事からはじめるべきでしょう。
決まりましたか?
・自分だけのACを構築するという楽しみ方
ACの最大の魅力ですね。アセンブルこそが、他の並み居る対戦ゲームとACを明確に分かつものです。
丸一日つぶして機体をいじり、色を塗り、エンブレムを描く。好きな人にはたまりません。
でも、これを対戦に投入するとなると大変です。
この種の機体を対戦に投入する場合は、半ば勝敗を度外視する必要があります。
なにしろ、勝利を第一に考えて組まれた機体ではないのですから。
この種の機体を使うときは、負けても悔しがったり不平不満を言ってはいけません。
負けても笑って対戦を終わることのできる、じつは大人向けの楽しみ方なのです。
・対戦での勝利を目指す楽しみ方
ACを対戦ゲームとしてはっきり認識した楽しみ方です。対戦するからには勝ちたいというのは自然なことでしょう。
でも、勝利を第一に考えていない機体では負けて当然です。対戦で勝ちたいと思う方は、そのために全ての手段を尽くすべきです。
その結果、強パーツや強アセンによる似たような機体が増えるのは仕方ありません。
たとえ同じ機体ばかりになったとしても、その中で腕を磨き、並み居るライバルを蹴散らし、頂点に立つ。なんともカッコイイではありませんか?
胸を張って強パーツを使い、強アセンで戦い、そして勝利しましょう。
・やっぱりどっちとも決められない方
もしかすると、何億という組み合わせの中で、両立できるアセンブルがあるかもしれません。
あくなき探求のたびへ出かけましょう。
2)チーム戦
オンラインでのチームは即席で、基本的に、チームメイト間での意思疎通はありません。
チームメイト間で事前の打ち合わせもなく対戦を始めるなんていうのは、日常では考えられませんね。
結果、オンラインでのチーム戦では”ニュータイプ級の認識能力”を要求されることになります。
他のチームメイトが切実に勝利を願っていたところに勝敗を度外視した機体で参加すれば、多大な迷惑をかけることになるでしょう。
そんなことが続けば、キックアウトされても仕方ありません。
状況に素早く対応できるように、”ある程度は勝てる機体”で参戦するのを推奨します。
3)バトルロイヤル
男子一歩門を出れば百人の敵あり。自分以外は全部敵、そんなステキな環境です。
最後に立っていた人が勝者ですが、敵を倒した人とそれが同義ではないというのがネックです。
8人のバトルロイヤルで、たとえ6人を倒したとしても、APを温存した最後の一人に敗れれば敗者です。
1対1では強い人でも、その他全員に狙われれば、あっけなく敗北します。
広域レーダーなどを装備し、常に全体に気を配りましょう。目の前の敵に執着するのは危険です。
どこかに隠れて息を潜めている敵はいませんか?自分の背中を狙っている敵はいませんか?
目立った行動も危険です。敵全員に危険視されればリンチにあうでしょう。
1対1では考えられない、さらに高度な戦術と判断力を要求されるわけです。
隠れている人や背中を狙う人やリンチを恨んではいけません。それがバトルロイヤルの本質だからです。
ちなみに、一人を執拗に狙う人はうっとうしいですが、周りが見えていない人なので、脅威ではありません。
銃弾飛び交うド真ん中に導いてあげましょう(邪笑
4)ブレオン
ブレードオンリーの略。ブレードによる斬撃は爽快感があり、人気のある攻撃法の一つです。
ブレードが好きな人が集まって、ブレードのみに武装を制限して戦うのがブレオン戦です。即席の同好会とも言えます。
しかし、それ以外の場所でブレードオンリーのアセン(以下、ブレオン機)を持ち出すと火種になることがあります。
チーム戦において、ブレオン機でチームを勝利に導けるほどの力量があるなら話は別ですが、そうでないのにブレオン機で参戦すると、
上記の如くチームメイトに迷惑をかける可能性があります。最悪、キックアウトされます。
(もちろん、「自分がブレオン機で行ったのに相手が合わせてくれなかった」と不平を言うのは論外です。)
ブレオン戦以外の場所にブレオン機で参戦する場合は、蜂の巣にされても構わない覚悟で行きましょう。
逆にブレオン戦以外の場所でブレオン機を見かけた場合は、その覚悟があるものとして手加減なく戦いましょう。
5)勝率
公式戦では勝率が表示されます。この数字を上げることを目標にする楽しみ方が、新たに登場しました。
フロム様主催の大会でこれが指標とされるわけですから、無理もありません。
しかし、この数字を上げるために、対戦で勝つ以外の方法をとる方がいるそうです。
自分より強い人をキックアウトしたり、負けそうになったときにオンラインから離脱する、といったことがあるそうです。
これらは確かに可能な仕様ですが、とても褒められたものではありません。やめましょう。
まとめ
ACをはじめて10年。沢山のACフリークと出会い、学んだことを上に記しました。
数年前のレポートなど、あまりの稚拙さに穴があったら入りたいくらいです。
ACもオンラインが実装され、沢山のACフリークが間近になりました。
いろいろな考えをもった人たちが、顔も合わせないままにオンラインで向き合います。
共通言語は「ACが大好き!」これだけです。たったこれだけの共通点で向き合う、世界中のACフリークたち。
顔もわからない以上、摩擦は避けられません。でも、その素晴らしい共通言語の元に集い、皆でACを盛り上げていこうではありませんか。